中古住宅のインスペクションで見つかることの多い重大な欠陥

中古住宅を購入する際、インスペクション(住宅診断)は非常に重要です。外観や間取りだけでは判断できない重大な欠陥が潜んでいることがあり、購入後に多額の修繕費が発生する可能性があるためです。

今回は、中古住宅のインスペクションで見つかることの多い重大な欠陥について解説します。

 

 

1. 構造的な問題

 

住宅の骨組みである基礎や柱、梁などに問題があると、建物全体の安全性に関わります。

具体的には以下のようなケースが考えられます。

 

・基礎のひび割れ:小さなひび割れであれば経年劣化として許容されることもありますが、幅1mm以上のものや沈下を伴うひび割れは構造上の欠陥である可能性が高いです。

・柱や梁の腐食・シロアリ被害:木造住宅では特に注意が必要で、シロアリ被害が進行していると建物の耐久性が著しく低下します。

・傾きや不同沈下:床が傾いている場合、建物自体が沈下している可能性があります。これは地盤沈下や基礎の不具合によるもので、修復には多額の費用がかかることが多いです。

 

 

2. 屋根や外壁の劣化

 

屋根や外壁は風雨や紫外線の影響を受けやすく、適切なメンテナンスが行われていないと劣化が進行します。

 

・雨漏り:屋根の防水シートの劣化や瓦のズレなどが原因で雨漏りが発生することがあります。特に天井や壁にシミがある場合は要注意です。

・外壁のひび割れや剥離:外壁のひび割れは、放置すると雨水が侵入し、内部の腐食を招きます。

 

 

3. 給排水設備の不具合

 

水回りの設備は日常的に使用するため、配管の劣化や詰まりが大きな問題になります。

 

・配管の老朽化:特に築30年以上の住宅では、鉄管が錆びて水漏れを引き起こすことがあります。

・排水の詰まり:キッチンや浴室の排水がスムーズでない場合、配管内部に異物が詰まっている可能性があります。

 

 

4. 電気・ガス設備の危険

 

古い住宅では、電気配線やガス設備の老朽化による火災のリスクがあります。

 

・配線の劣化:古い配線は被覆が劣化しており、漏電やショートの危険性があります。

・換気不足のガス設備:ガス漏れや一酸化炭素中毒のリスクがあるため、換気設備の状態も確認が必要です。

 

 

5.まとめ

 

中古住宅のインスペクションでは、見た目ではわからない重大な欠陥が発見されることがあります。基礎や構造の問題、屋根や外壁の劣化、設備の老朽化など、多岐にわたる点検が必要です。